小児科の看護師が直面する難しさ

言うまでもないかもしれませんが、小児科といえば、看護師に人気の診療科目の一つです。子供が大好きで、子供たちの笑顔を見ているだけで癒されるという看護師には、まさに打ってつけの職場でしょう。もちろん、子供が相手だからといって、勤務が楽だというわけではありません。小児科にもそれなりの難しさがあります。

たとえば、コミュニケーションを取ることの難しさもその一つです。小児とはいっても、上は中学生から下は乳幼児までが対象となるので、年齢によっては自分の症状をうまく伝えられない子供たちもたくさんいます。それだけに、ちょっとした表情の変化も見逃さない注意力と細やかな心配りが求められます。また、保護者の方たちとのコミュニケーションも重要です。子供が病気となると、その家族も精神的に不安定になってしまい、オロオロしたり、たまには理不尽とも思えるクレームを訴えたりもすることがあります。しかし、それに対して感情的になってしまっては看護のプロとは言えません。子供たちの治療と看護のためには、ご家族との協力関係は絶対に必要なのです。

もちろん、適切な看護を行うには、怠けずに常に勉強しておくことも大切です。特に小児科では、内科や外科といった区別はありませんし、乳幼児と幼稚園児と中学生では、罹りやすい病気も症状の出方も違います。ですから、それらの点も含めた上で、幅広い知識が要求されます。

小児科には、他の診療科目とは違った難しい面があり、最初は何かとストレスを感じることも多いでしょう。しかし、それらを乗り越えてこそ、本当の意味で小児科にやりがいを感じられるのではないでしょうか。